人体に必要なミネラルには、
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム
カリウム・亜鉛・リン・鉄・マンガン
銅・ヨウ素・クロム・セレン
等があります。
それぞれに異なった働きをもっていて、
骨や細胞などの材料になったり、
筋肉や神経・ホルモンの働きを調節するなど、
生きていく上で必要なあらゆる生理作用に関わっています。
 
ミネラルは、成長段階や性別などによって必要な量や種類が異なり、
多すぎても少なすぎてもよくありません。
そのため、主に腎臓で余分な量を排泄したり補ったりしてバランスを保っています。 
 
体の中で一番多いミネラル…カルシウム
 
カルシウムは、体の中で一番多いミネラルです。
その約99%は、リンと結合して骨や歯に存在します。
骨はカルシウムの最大の貯蔵庫で、
常にカルシウムを蓄えています。
血液中のカルシウムが不足すると、
破壊されてカルシウムを放出するなど、
必要に応じて貯蔵や放出をします。
 
また、血液や筋肉などの組織にある残り1%のカルシウムは、
神経や筋肉の働き・心臓の機能の調整・酵素活性のほかに、
出血を止める・ビタミンや他のミネラルの代謝を助けるなど、
生命の維持に不可欠な働きをしています。
 
生体内で重要な働きをもつミネラル…リン
 
リンは、体内でカルシウムに次いで2番目に多いミネラルです。
その85%が、カルシウムとともに骨や歯をつくる成分となっていて、
骨・歯を「硬く」する元になっています。
 
また、リンは細胞内にも存在し、
DNAや細胞膜の成分となります。
さらに、細胞が働くときのエネルギーを作るなど、
生体にとって重要な役割を担っています。
 
健康な人は、ミネラルのバランスが保たれていますが、
カルシウムやリンなどのミネラルは、
どのように体内に取り込まれるのでしょうか?
 
それは、私たちが毎日食べる食事からに他なりません。
食事によって体内に入ったカルシウムやリンは、
一部は腸で吸収され骨などの必要な組織に運ばれますが、
吸収されなかった残りのミネラルは便と一緒に体の外へ排泄されます。
 
健康な人は、
腸で吸収されたリンと同じ量のリンが、
腎臓から尿へ排泄されるため、
リンが体中に過剰にたまることはありません。
また、カルシウムも同様で、
健康な人ではカルシウムの吸収と排泄のバランスが保たれているため、
差し引きゼロになります。
 
腎臓