海水を淡水化する方法が有りますが、
これを「逆浸透法」といいます。
 
これは、
半透膜で海水と真水を隔てて、
海水側に圧力をかけると、
塩分や有機物が除かれた真水だけが、
反対側に流れ出すというものです。
 
「半透膜」とは、
動物や植物の細胞膜の事です。
水の分子は通しても、
水に溶け込んでいる物質は通さない性質を持っています。
 
この浸透膜と水の浸透作用を利用する事とで、
次のような事ができます。
 
「濃度の薄い溶液と濃い溶液を、
半透膜を隔てて置くと、
濃度を一定化させるように、
薄い溶液が濃い方に移動して行く。」
 
これを利用したものが、
『塩漬け』や『ぬか漬け』です。
このような作用により、
濃い塩分の方に、野菜の水分が移動します。
 
スワンウォターとスワンミネラルを使った、
『醗酵ミネラルエキス』も同じような原理で、
美味しいエキスとなります。
 
逆もまた真なりです。
 
海水を淡水化するには、
「逆浸透膜」という技術を使います。
塩漬けやぬか漬けとは逆に、
濃い濃度の海水の水だけが、
薄い真水のほうに移動するという方法です。
 
浸透膜(細胞膜)を隔てて、
海水の浸透圧より高い圧を海水側にかけると、
海水から真水を取り出す事ができます。
 
逆浸透という現象は、
1748年に、
「豚の膀胱の半透膜(細胞膜)を利用して、
水がアルコールの入った並行室に自発的に拡散する…」
という様子を観察することにより、
フランスの科学者が発見しました。
 
「浸透と相反する逆浸透」は、
その後約200年間、
自然の半透膜は傷つき易く、
信頼度の低いものでしかなかったので沈黙をしていました。 
 
しかし、
1950年から、
アメリカの内務省が、
将来の水不足の解消のため、
海水淡水化の研究開発に多額の国家予算を計上し、
これを受けて1953年、
コロラド大学のレイドとブレトンが、
酢酸セルロース膜による逆浸透膜法の可能性を示しました。
 
その後1960年に、
カリフォルニア大学の
シドニー・ロブとソーリラジャンによって、
初めて、酢酸セルロース膜による海水の淡水化が実用化されました。
 
逆浸透